こんにちは。30年の時が過ぎても変わらない、熱い心を持ち続けたい。楽です。
ノースフェイスのヌプシジャケット。愛用者がとても多い大人気ダウンジャケットです。私も以前から欲しいと思っていて、何度か試着まではするのですが、購入まで至りませんでした。
今冬のアウターを物色し始めた私。ネットショップで、とあるヌプシジャケットを発見。何か通常のヌプシよりもボリューム感があり、これぞ古き良きダウンジャケットという風貌。詳細を見ると海外流通のUSAモデル。
今まで購入したダウンジャケットは、あえてボリューム感を抑えた物を選択していたので、何か新鮮さを感じ、どうせ買うならと今回はあえてモコモコのコイツを購入しました。
届いたヌプシは今までの日本企画の洗練されたノースフェイスとは少し違う、ワイルド感が漂う男前のヌプシでした。今回は「THE NORTH FACE USA 1996 Nuptse JKT」をレビューいたします!
ヌプシジャケットについて
1966年にアメリカ・サンフランシスコで創業したノースフェイス。その優れた商品群の中でも知名度が高く、看板商品とも言うべきアイテムがヌプシジャケットです。
ヒマラヤ山脈にある標高7,861の山、ヌプツェが名前の由来。1992年から販売。過酷な状況下にも対応出来る高品質なダウンジャケットです。世界各国で販売され、日本でもオリジナルの他、ゴアテックスを採用した物等、数種類が販売されています。
私達が見かける、アウトドアショップ等で売られているヌプシジャケットは国内正規品の物です。その他に、アメリカ等の他国で流通しているヌプシジャケットが、実店舗でセレクトショップ、ネットで個人輸入、並行輸入品として販売されています。同じヌプシジャケットというアイテムですが、それぞれの規格で大幅にディテールが異なります。詳しくはこちらをご覧ください。
レトロヌプシジャケット アメリカ規格 品番NF0A3C8D
スペック
- 表地:ナイロン100% 40デニールリップストップリサイクルナイロン
- 切替部分:ナイロン100% 50デニールタフタリサイクルナイロン
- 裏地:ナイロン100% 50デニールタフタリサイクルナイロン
- 中綿:700 Fill Goose Down(ダウン85%、フェザー15%)
- 生産国:バングラディッシュ
私が購入したのは、アメリカ規格。1996年にリリースされたものを復刻したヌプシです。中綿は700フィルパワー。フィルパワとーは1オンスあたりの体積を表した数値で、大きければ暖かい空気を内包する量が高くなり、軽量で保温性に優れたダウンになります。一般的に600フィルパワーあれば十分で700フィルパワー以上あれば高品質のダウンといわれています。
各部詳細
表地は厚さ40デニールです。厚さを上げれば強度は強くなりますが、重量が増え、軽さが損なわれます。軽さと強度を両立させる為、リップストップナイロンを採用しています。格子状にナイロン繊維を縫い込んだ生地のことで、裂けをを食い止める特徴があり、強度のある生地に仕上げています。DWR加工(耐久撥水)されています。
裏地と肩の切替部分は厚さ50デニール。着用による擦れ、バックパック等を使用する際の摩擦を考慮して厚めの生地になっています。タフタナイロンを使用。高密度で織られている為、丈夫でへたりづらいのが特徴です。また肌ざわりが良いのも長所で着用によるストレスを低減します。DWR加工(耐久撥水)されています。
袖はベルクロで外気をシャットアウト。スナップボタンはジップ・イン・ジップシステムでアウターシェルと連結させるためのもの。1996年当時、ヌプシは軽量コンパクトなジャケットの位置付で、ヒマラヤンパーカー等の大型のインナーとして活用されていました。
ビルトインフード仕様。ベルクロを剥がし展開します。雨雪の時に重宝するかもですが、いくら撥水加工されていても、シームレス加工されていないダウンジャケットに水分は大敵です。私の場合、もう展開する事はないと思います。
ポケットは表左右に2つ、裏左に1つ。全てジッパー付きで大きく使いやすいポケットです。表右ポケットを反転させて全体を押し込むことによりコンパクトな形状になります。結構、押し込むんでパンパンになります。生地のダメージが気になるので、あまりおススメは出来ないかも。
ジッパーは全てYKK製。フロントジッパーのスライダーは右側にあります。日本規格では左側なので最初は少し違和感があるかもしれません。
フードと裾にドローコードがあり、調整が可能です。フード部は出番はないと思いますが、裾は防寒対策には有効です。締める事で暖かい空気を逃さないので、これが有ると無いとでは、暖かさが全然違います。
日本規格との違い
ノースフェイスと提携しているゴールドウインさんが企画販売。品番ND92335、定価¥38,500。生産国はベトナム。1996年のヌプシジャケットをベースに、現代風にアレンジし、日本人の体格にあわせてサイズ展開しています。
表地がUSAと同じRipstop With DWRで、USAが40デニールに対して、日本は少し厚い50デニールで静電気の発生を抑える静電ケア設計を採用。フィルパワーはUSA700に対して日本は600程と言われています。袖口に日本は700の刺繍とジップ・イン・ジップのギミックがありません。
日本はGreenRecycled CLEANDOWNを使用。日本国内で徹底的に洗浄することでダウン本来の性能を引き出した素材を中綿に採用しています。
最も違いがあるのはサイジングで肩幅になります。下記Mサイズの採寸です。日本はゴールドウイン公式サイトから。USAは複数の販売サイトから平均的な数値で記載しています。
日本 着丈66cm/身幅61cm/肩幅46cm/袖丈67cm
USA 着丈66cm/身幅60cm/肩幅53cm/袖丈67cm
日本規格は2022年にサイジングを大幅に上げたので、Mサイズに限っては、肩幅以外、USAモデルと実は大差ありません。身幅に至ってはUSA規格の方が小さい程です。しかしながら洋服にとって、肩幅というのはとても重要で、薄手の物であれば、1cmでも変われば印象が全く変化してしまう程です。
アウターであるダウンジャケットですが、差が7cmもあれば、シルエットは大きく変わります。USAモデルの方がダウンのボリュームと相まって、肩が落ちて丸みを帯びた、とてもリラックスしたシルエットになります。
個人の好み、着かた、体型にもよると思いますが、タウンユースで少しゆるっと着たい方はUSA規格を。逆にアウトドアメインでがっちり使用したい方には、ジャストサイズで日本規格を選択するのが良いと思います。
こちら日本規格ヌプシジャケットの公式ショップページになります。
画像引用 GOLDWIN ノース・フェイス 公式通販サイトより
着用画像
Mサイズを着用。着用者は、身長170cm、体重66㎏、ウエスト81cmです。(最近太ってしまいました…泣)
- インナー:Champion REVERSE WEAVE 11.5oz. Terry Fleece
- ボトム:LEVEIS 501 ORIGINAL SHRINK TO FIT
- シューズ:NIKE AIR FORCE 1 MID
- インナー:KAVU fleece lining Jimbo
- ボトム:GRAMICCI BONDING KNIT FLEECE NN-PANTS JUST CUT
- シューズ:THE NORTH FACE NUPTSE WP4 SHORT
まとめ
価格は規格別で最も高額ですが、やはりノースフェイスの本国アメリカ仕様。私的な感想になりますが最も、ヌプシらしさが出てるデザインだと思います。
軽くて、すこぶる暖かい。サクッと羽織れて、いろんなボトムにも合わせやすい。着心地も余裕のある肩幅とアームホールが大き目に作られているので、非常に楽です。今冬、最も出番が多いアウターになっています。
人気アイテム故、コピー品も多数流通しているようです。あまりにも価格が安い物は注意が必要です。私が購入したのはSSENSEです。残念ながら、現在、昨今の円安の影響なのか値段が上がり続けています。
他には、楽天で長く運営しているショップで、返品可能の旨が明記されているお店を選択した方が良いと思います。
以上、「THE NORTH FACE USA 1996 Nuptse JKT」レビューでした。