レビュー ドクターマーチン ギブソン オールブラック パンクス、ロックを愛する人達の定番ファッションアイテム

こんにちは。時には転がる石のように何も恐れず最後まで落ちてみたい。楽です。

高校生の時に焼肉屋さんでアルバイトをして、初めて買ったブーツがドクターマーチンでした。モデル名は忘れてしまいましたが、たぶん1406。8ホールのブラックだったと思います。これがとてもお気に入りになり10年以上、私の相棒となって若かりし時を共にしました。

月日は流れ、すっかりおっさんになった私。ある日ネットを見ていたら真っ黒なドクターマーチンが目に入りました。懐かしさとともに、コレかっこいいなと。イエローのステッチがドクターマーチンのシンボル的な部分でもありますが、おっさんが履くとちょっと浮く。これがステッチもブラックだと、何という事でしょう!シックで落ち着いた印象ながらもロックな雰囲気もあり全然イケる。はい。購入してしまいました。

今回は、『ドクターマーチン ギブソン オールブラック』をレビューしたいと思います。届いた懐かしのアイテムは想像以上に良い靴で、もうすっかり私のお気に入りです。

目次

ドクターマーチンについて

ドクターマーチンはドイツの軍医であるクラウス・マルテンス博士が自身で負ったスキー事故の際、軍から支給されるブーツが怪我を負った足には全く適さないことに気づきました。怪我から回復するまでの間に、彼は、柔らかい革と空気を充満させた靴底を用いたブーツを考案。第二次世界大戦後、マルテンスは戦後の混乱に乗じて手に入れた廃材や皮革などを利用しエア・クッション・ソールを開発。これを搭載した靴を製造販売しました。

これが労働者階級の男性や主婦たちに大ヒット。彼の靴は瞬く間に知名度を上げます。海外へも視野を向け、英国の靴業界に進出。エア・クッション・ソールの製造特許を獲得後、1960年にマルテンスを英語読みにした「ドクターマーチン」として英国にて正式に生産をスタートさせました。

その後、ドクターマーチンは単に英国の若者世代のファッションアイテムとしてではなく、ロンドンの中流階級で誕生したモッズというスタイル。パンク、ロックを愛するミュージシャンたちの愛用品としてカルチャーシーンにも影響を与えていきます。世界的なアーティストにも愛用者が多く、有名なのはセックスピストルズのシド・ビシャス、ザ・フーのピート・タウンゼント、ザ・クラッシュのポール・シムノン、ランシドのティム・アームストロングなどなど他にもそうそうたる世界の人達に愛用されています。

日本ではドクターマーチン・エアウエアジャパン株式会社さんが日本法人として輸入・販売されています。革靴やパンプスが軒並み販売に苦戦する中、ドクターマーチンの日本での売上は好調のようです。そういえば若い女の子が最近、履いてるのをよく見ます。コム デ ギャルソン、ヨウジヤマモト、アンダーカバーなどのコラボレーションを行っている他、様々なカラー、素材で商品展開をしていて積極的な販売戦略を実施しているようです。

ALLBLACK 3EYE BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS

デザイン

一見ベーシックなデザインなプレーントゥシューズですが、手に取ってみると重厚なオーラを纏っています。ステッチの他、ソールも黒で何とも言えない迫力があります。でも単色で統一されているからでしょうか、上品な趣もあります。

やはり最も魅力的な部分はラバーソール「エアクッションソール」でしょう。特別に黒で染められたソールは圧倒的な存在感があり、ロックな雰囲気が漂っています!このソール部分においては造形、バランス、質感、全てが完璧だと思います。

革部分はガラスレザーに近いスムースレザー。程よいツヤ感がまたよし。黒が引き締まって見えます。少し丸みを帯びたトゥーが変な堅苦しさを消して、ヒールに至るまで普通といえば普通だけど重厚なソールをうまく引き立てています。

使用感

普通の革靴と比べると、履き心地はとても良いです。ここも「エアクッションソール」がもたらすメリットで一般的に厚底の靴は歩きにくく疲れやすいと考えるのが普通ですが、唯一ドクターマーチンに限っては、そんな事はなく、高いクッション性とアスファルトをしっかり掴むグリップ力で足腰に負担をかけず、歩行をしっかりサポートしてくれます。我々、中年にも、とても優しい靴です。

レザー部分も、見た目よりも柔らかい革なので、すぐ足に馴染むと思います。若かりし日に履いてた時は自分の足の動きに皴が刻まれ、ブーツなのにスニーカーのように履きやすかったです。最初の1カ月位履いて馴染ませれば、快適に使える相棒になると思います。

耐久性・メンテナンス性

革靴といえば、気になる耐久性と面倒なお手入れですが、ドクターマーチンは非常に堅牢でケアに手間がかからない点が魅力なんです。採用しているポリッシュドスムースレザーは、銀面を樹脂と塗料で仕上げたガラスレザーに近いタイプの革。いわゆる経年変化は顕著に表れないものの、傷が目立たず、耐久性の面で非常に優秀なんです。ある程度の水も弾いてくれるため、雨天や降雪時も頼れる存在です。

以前、購入した時も、たまにオイルを塗布する位で10年以上問題なく使用できました。ソール部分も、他の靴はソールがすり減りすぐダメになるのに、なんでドクターマーチンは全然減らないの?と不思議に感じた程でした。ソール部分は非常に頑丈です。

履いた感じ

シンプルに黒系のパンツと白Tか白シャツのコーデが最もこの靴が引き立つと思います。

ブラックジーンズ

スラックス

まとめ

ドクターマーチン初のモデル1460が発売されてから60年以上が経ちました。最初は労働者が仕事で履いていた靴が、時が経ち、英国の若者そしてミュージシャン、今では国籍や性別にかかわらず愛される靴になりました。

我々、中年世代の方も私と同じように若い時にドクターマーチンを履いていた方が、きっといらっしゃると思います。時が経って改めてこの靴を見直してみると、やはりカッコいい。その理由を考えてみると、デザインを超えたバックボーンがあります。ロック、パンクで表現される階級社会への反骨精神。ミュージック、モッズファッションなどの先駆者的思想。そういった文化的側面が、この靴の魅力を引き立てているのだと思います。

ドクターマーチンは年齢を重ねた大人の男性が履くのに相応しい靴だと私は思います。おススメです!以上、『ドクターマーチン ギブソン オールブラック』をレビューでした。

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